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コネクター

posted at 23:46:14 on 2006-03-29 kaz | Category: オンモード

最近、コネクターと思われる方と多く接している。
コネクターとは、私が以前の記事「ティッピングポイント」で紹介した媒介者である。

コネクター本人は、こちらが指摘をしないとご自身がそうだという自覚がない方も多いのも面白い。

コネクターは人と会い、関係を継続するための努力を惜しまない。
少なくとも傍から見ていると努力を惜しまないように見える。
しかし、コネクター本人にとっては、人との関係の構築と維持にかけるエネルギーと時間は努力ではなく楽しみのようなのだ。

人との関係において、薄くて緩やかな関係を否定的に捉える人がいる。
弱い関係性を多く作るより、少数の強い関係だけで充分、いや強い関係だけが価値があるという考え方である。

これは価値観であるので、別段異議を挟もうとは思わない。しかし、この弱い関係性がそれ故のある効果をもたらすことがあるのも確かなのだ。

強い関係に基づく人間関係は、価値観や環境を共有する人間同士で築かれることが多い。従って、交友範囲をこのような人間関係に限ってしまうと世界が広がらない。

逆に弱い関係、緩やかな関係に基づく人間関係は、互いの共通項が少ない。それだけに、この関係を辿ればあらゆる世界に繋がることになる。

これが実利に繋がる。
例えばビジネスの世界では、弱い人間関係が実に有効になる。
業界を跨いで人と繋がるのは弱い関係性ならではなのだ。

親しくさせて頂いているある企業の取締役のO氏もコネクターのひとりだ。
O氏の会社は1000人規模であるので、大企業というわけではない。
しかし、このO氏はいろいろな場面で大企業の社長クラスと不思議と繋がってしまう。

普通のOLのT女史もそうだ。彼女は勉強会&異業種交流会を主催し、そこにかなりのビッグネームを引っ張ってくる。

その秘訣を聞くと、興味がある人物を見つけ、ただお願いするだけだとあっさりと言う。
彼女にとってはその通りなのだろう。しかし、そのお願いの方法が凄い。

最初に断られてもまったく挫けず、その方の著書を読み、感想を書いた手紙を送る。
そのうちにビッグネームも悪い気がしなくなり、最後には「お友達」になってしまう。
その一連の行動は通常の人間にとってはかなりの負担になる筈なのだが、本人はそれを心から楽しんでいる。

このような性格を持つコネクターだが、ごく少数のコネクターは更に説得者としての性格を併せ持つ者がいる。

この種類の人間には逸材が多い。
カリズマ性を持つ組織のトップもこのタイプが多いようだ。

これらの性質を持つ少数の人間が、新しいアイデア、思想、製品、デザイン、流行、潮流といったものを伝播し、人を社会を動かしていく。

最近、このような視点で人と組織を観察しているが、意外に発見が多い。
新しい物事ができあがり、人々が巻き込まれていく渦のようなものが人の間に見えてくる。その核となるところでは、このような人達が必ず存在し重要な役割を担っている。

たとえ自分がコネクターや説得者でなくても落胆する必要はない。
これらの人とどのような関係性を築けるかという能力もその人の人間力なのだから。

アイキット ソリューションズ
生島 大嗣

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