営業とクロージング ①
posted at 11:10:52 on 2009-06-20 kaz | Category: オンモード
最近、営業に悩んでいる若い人に立て続けに相談されました。
どうも営業というものの基本について、そして人の心理、感情の基本の理解が少々不足していることに悩みの元があるようなのです。
これについて少々書いてみます。
電話で知らないところからセールスがよくかかってきませんか?
大体の方は迷惑に思っているでしょう。
それは何故でしょうか?
ひとつは営業マンと相手との関係性が成立していないところにいきなりクロージングをかけてくる方法を取っているからです。
もうひとつは、普通の人間は大抵相手のことを気遣い、優しい気持ちを持っています。
相手との関係性がある程度出来てしまってから断るのは誰しも辛いのです。
だから最初から冷たい態度に出てしまうことになります。
優しさの裏返しで、関係性を築かないうちに断るほうが楽だからですね。
では、相手との関係性を築くには、そしてクロージングまで持っていくにはどうすればよいのでしょうか?
ひとつ例を考えてみましょう。
ある営業マンが新規顧客を開拓する方法として異業種交流会に積極的に参加しているとします。
まず名刺交換をしたときに、「あっ、この人営業にきているな」とどうしても思われて引かれてしまうかもしれません。
これがひとつ目のハードル。
これをうまくかわして相手と仕事以外で楽しく会話ができたとします。
普通はまたお会いしましょうと言って別れるでしょう。
これでは普通クロージングにはまだまだ距離があります。
次に会うアポが取れていないからです。
アポもきちんと取って、次に会えたとします。
実はここでもズレが生じる場合が多いのです。
これがふたつ目のハードルです。
私に相談を持ちかけてきたある営業マンは、きちんとアポ取りのときに「扱っている商品の説明をしたい」と言っているのに、実際に商品の説明を始めると相手が怪訝な表情になったり、こんな話を聞かされるとは思っていなかったと非難されると悩んでいるのです。
この原因は相手とのミスコミュニケーションです。
その営業マンは「きちんと営業の話をすると伝えた」と言い張るのですが、これは自己主張でしかありません。
実はそこに原因があるのです。
営業マンは、仕事の話を聞いてくれると言質を取ったと思い込んでいます。
しかし相手はそうは思っていないかも知れません。
人と人とのコミュニケーションの難しさがここにあるのです。
●人間は自分の伝えたいことを喋ります。
●そして人間は自分の聞きたいことを自分流に都合よく勝手に解釈して聞きます。
ですから伝わったと思ってもそれは勝手な思い込みなのかも知れません。
相手は、交流会で会話をしたときに楽しかった、そして個人的に相手に好意を持った、相手との個人的な楽しい時間をもう一度持ちたかっただけなのかも知れませんね。
だから相手に会いたいために、会えるなら何でもYESと答えてしまう。
そして営業マンがいざ営業の話を切り出すと、元々あまり気に留めていなかった、ひょっとしたらもう営業の話をされるというのを忘れていたかもしれない相手は、びっくりしたり、そんな話で会ったのではないと言うのでしょう。
これを避けるためにはどうすればよいのでしょう。
営業マンのキャラクターも、商品も、最初に会ったシチュエーションもケースケースで異なりますから一概には言えませんが、相手との関係性をもっと深めていくことがこのケースでは必要だったのかも知れません。
『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』
というプロセスを経ずに彼はクロージングに行ってしまったのでしょう。
彼はそうは思っていない、思いたくないでしょうが、結果的にはそうなってしまったのです。
もちろん、このプロセスにかかる時間はケース毎に異なるでしょう。
相手が営業マンの持つ商品を探している場合は早いでしょう。
でも、そんな偶然は多くありません。
関係性を深めていくと、時間はかかりますがいずれうまくそういうチャンスが訪れるかも知れません。
また永遠にそうはならないかも知れません。
このあたりの見極めが営業マンの腕なのでしょう。
片っ端から早いタイミングで偶然を狙ってクロージングをかければ長期でお付き合いできる相手を失っているかも知れませんね。
営業マンのファンになってしまい、彼の役に立ちたいと思うところまで関係性を深めた相手は、営業マンの営業をボランティアで行ってくれるということも充分あり得ます。
相談してきた営業マンは、
「早くクロージングをかけて成績を上げないといけないのです」
と言うのですが、世の中の原理は変わりません。
営業マンの焦る気持ちで世の中は都合よく彼に合わせてくれません。
その営業マンが成功するかどうかは、彼の価値観や行動にかかっているのです。
さて、営業マンが相手との距離を縮めて
『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』
のプロセスをうまく進めるにはどうすればよいのでしょうか?
ひとつは相手とコミュニケートする回数を増やすことです。
仮想的にこれを行うために、営業マンにブログを書かせている会社もありますね。
特にB2Bで多いようです。
また、様々な販促ツールが昔から使われています。
訪問する理由を作るためのお土産です。
広報誌の何月号ができたからお持ちしました なんてよく使われる手ですね。
そして雑談して帰っていく。
優秀な営業マンは、必ずもう一度訪問する理由を無理やり(笑)作ることが多いですね。
「じゃ、社長それは私の宿題です。いついつにきちんと調べて報告に参ります」なんて相手にそう感じさせないでうまく次のアポを押し付けてしまったりします。
相手に好意を持ってもらうには、まず相手に慣れてもらうために相手との接触回数を増やすのもひとつの方法です。
大脳生理学的に、慣れ=記憶 なのです。
何度も会ったという記憶は大事です。
そして、もっと『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』ために必要なこと。
相手に好かれるために必ずしなくてはいけないことが実はあるのです。
長くなるので、それは次回に・・・
アイキットソリューションズ
生島 大嗣
どうも営業というものの基本について、そして人の心理、感情の基本の理解が少々不足していることに悩みの元があるようなのです。
これについて少々書いてみます。
電話で知らないところからセールスがよくかかってきませんか?
大体の方は迷惑に思っているでしょう。
それは何故でしょうか?
ひとつは営業マンと相手との関係性が成立していないところにいきなりクロージングをかけてくる方法を取っているからです。
もうひとつは、普通の人間は大抵相手のことを気遣い、優しい気持ちを持っています。
相手との関係性がある程度出来てしまってから断るのは誰しも辛いのです。
だから最初から冷たい態度に出てしまうことになります。
優しさの裏返しで、関係性を築かないうちに断るほうが楽だからですね。
では、相手との関係性を築くには、そしてクロージングまで持っていくにはどうすればよいのでしょうか?
ひとつ例を考えてみましょう。
ある営業マンが新規顧客を開拓する方法として異業種交流会に積極的に参加しているとします。
まず名刺交換をしたときに、「あっ、この人営業にきているな」とどうしても思われて引かれてしまうかもしれません。
これがひとつ目のハードル。
これをうまくかわして相手と仕事以外で楽しく会話ができたとします。
普通はまたお会いしましょうと言って別れるでしょう。
これでは普通クロージングにはまだまだ距離があります。
次に会うアポが取れていないからです。
アポもきちんと取って、次に会えたとします。
実はここでもズレが生じる場合が多いのです。
これがふたつ目のハードルです。
私に相談を持ちかけてきたある営業マンは、きちんとアポ取りのときに「扱っている商品の説明をしたい」と言っているのに、実際に商品の説明を始めると相手が怪訝な表情になったり、こんな話を聞かされるとは思っていなかったと非難されると悩んでいるのです。
この原因は相手とのミスコミュニケーションです。
その営業マンは「きちんと営業の話をすると伝えた」と言い張るのですが、これは自己主張でしかありません。
実はそこに原因があるのです。
営業マンは、仕事の話を聞いてくれると言質を取ったと思い込んでいます。
しかし相手はそうは思っていないかも知れません。
人と人とのコミュニケーションの難しさがここにあるのです。
●人間は自分の伝えたいことを喋ります。
●そして人間は自分の聞きたいことを自分流に都合よく勝手に解釈して聞きます。
ですから伝わったと思ってもそれは勝手な思い込みなのかも知れません。
相手は、交流会で会話をしたときに楽しかった、そして個人的に相手に好意を持った、相手との個人的な楽しい時間をもう一度持ちたかっただけなのかも知れませんね。
だから相手に会いたいために、会えるなら何でもYESと答えてしまう。
そして営業マンがいざ営業の話を切り出すと、元々あまり気に留めていなかった、ひょっとしたらもう営業の話をされるというのを忘れていたかもしれない相手は、びっくりしたり、そんな話で会ったのではないと言うのでしょう。
これを避けるためにはどうすればよいのでしょう。
営業マンのキャラクターも、商品も、最初に会ったシチュエーションもケースケースで異なりますから一概には言えませんが、相手との関係性をもっと深めていくことがこのケースでは必要だったのかも知れません。
『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』
というプロセスを経ずに彼はクロージングに行ってしまったのでしょう。
彼はそうは思っていない、思いたくないでしょうが、結果的にはそうなってしまったのです。
もちろん、このプロセスにかかる時間はケース毎に異なるでしょう。
相手が営業マンの持つ商品を探している場合は早いでしょう。
でも、そんな偶然は多くありません。
関係性を深めていくと、時間はかかりますがいずれうまくそういうチャンスが訪れるかも知れません。
また永遠にそうはならないかも知れません。
このあたりの見極めが営業マンの腕なのでしょう。
片っ端から早いタイミングで偶然を狙ってクロージングをかければ長期でお付き合いできる相手を失っているかも知れませんね。
営業マンのファンになってしまい、彼の役に立ちたいと思うところまで関係性を深めた相手は、営業マンの営業をボランティアで行ってくれるということも充分あり得ます。
相談してきた営業マンは、
「早くクロージングをかけて成績を上げないといけないのです」
と言うのですが、世の中の原理は変わりません。
営業マンの焦る気持ちで世の中は都合よく彼に合わせてくれません。
その営業マンが成功するかどうかは、彼の価値観や行動にかかっているのです。
さて、営業マンが相手との距離を縮めて
『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』
のプロセスをうまく進めるにはどうすればよいのでしょうか?
ひとつは相手とコミュニケートする回数を増やすことです。
仮想的にこれを行うために、営業マンにブログを書かせている会社もありますね。
特にB2Bで多いようです。
また、様々な販促ツールが昔から使われています。
訪問する理由を作るためのお土産です。
広報誌の何月号ができたからお持ちしました なんてよく使われる手ですね。
そして雑談して帰っていく。
優秀な営業マンは、必ずもう一度訪問する理由を無理やり(笑)作ることが多いですね。
「じゃ、社長それは私の宿題です。いついつにきちんと調べて報告に参ります」なんて相手にそう感じさせないでうまく次のアポを押し付けてしまったりします。
相手に好意を持ってもらうには、まず相手に慣れてもらうために相手との接触回数を増やすのもひとつの方法です。
大脳生理学的に、慣れ=記憶 なのです。
何度も会ったという記憶は大事です。
そして、もっと『好意を持ってもらう ⇒ ファンになってもらう ⇒ その人のためなら役に立ちたいと思ってもらう』ために必要なこと。
相手に好かれるために必ずしなくてはいけないことが実はあるのです。
長くなるので、それは次回に・・・
アイキットソリューションズ
生島 大嗣
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