アイデアハック 小山龍介氏セミナーで思ったこと
posted at 10:29:41 on 2008-08-11 kaz | Category: オフモード
先週土曜日は、僕の友人でアイデアハックシリーズの著者である小山氏を大阪にお招きしてのセミナーを行いました。
50人近くの方に参加を頂き大盛況でした。
(現在、東京開催も企画しています)
彼には2年振りで会ったのですが、セミナーはなかなか進化していま
した。
彼のセミナーはワーク+講演形式でした。
面白かったですよ。
彼はアイデアハックを初めとするハックシリーズで有名ですね。
ハック=知識ではないとセミナーでも彼は言っていたけれど、どうし
ても単純にハック=知識と捉えてしまう人も多いかも知れません。
少々僕なりの考えをまとめてみます。
知識+知恵+経験+その人の価値観=考え方のテンプレート
テンプレート+思考様式+行動様式=スキーマ
だと思うのです。
そして、ハックは単なる知識ではなく、「スキーマから出てきた新た
な知識」とでも言えば分かりやすいと思います。
だからスキーマを増やすことに意味があるのです。
また、他人のハックを取り入れて増やすことは、自分自身のスキーマ
を増やすきっかけとなるのだと思います。
スキーマを増やさないと、ハックはただの知識で終わります。
下の図を彼は書いていましたが、この四角が今までの自分の考え方と
か知識、知恵の領域ですね。曲線部分が増やしたスキーマの部分です。
頭が柔軟な人は、異質なものを受け入れてどんどん拡張できるのです
が、普通はここが今までの教育や、会社での仕事の経験などでかなり
限定されたものになっています。
彼は、スキーマが個人でどれほど限定されているかを認識してもらう
ためにワークを取り入れていました。
そのワークの答をグループでお互いに回覧して見ることにより、自分
のスキーマの狭さを認識するようなうまい仕掛けですね。
更に、自分のスキーマがどれだけ今までの教育や経験に蓄積された西
欧的な手法で限定されているかを述べたのです。
ここはパワーポイントで次々と分析的なものとそれに対極にあるもの
を対比させていました。
この方法も面白い!
極論すれば、世の中は複雑系なので、もっと多様性を受け入れようと
いう展開でしょうか。
西欧的な考え方、米国的な考え方は分析的でロジカルですね。
日本式な考え方は、和とか協調をモットーとしています。
対比の中で柱となっていたのがコレ。
「マネージ」←→「イメージ」
余談ですが、僕自身のセミナーでは、スキーマを広げてもらうために
オリジナルな 「経営の法則」についてまず話します。
その広がったスキーマを応用する形で「戦略構築」と「人・組織」に
ついてお話します。
最後に戦略のための「アイデア発想」と「コンセプトメーキング」に
ついてお話しするのですが、この部分がイメージの部分ですね。
根底に流れるものは同じですが、彼の話をより経営戦略作りに特化
したのが僕のセミナーのような印象を受けました。
以下はセミナー後の懇親会である方にお話しした内容なのですが、モ
ノづくりにおいてもそれは出ています。
日本が作ったゼロ戦を米軍は捕獲し、徹底的に分析しました。
そこで、装甲版の薄さ、急降下できない機体強度を発見しました。
米国は装甲を厚くし乗員の命を守る(乗員養成には莫大な時間とコス
トがかかります)ことにして、機動性に優れるゼロ戦から逃れるため
に急降下できるように機体強度を高めました。重くなる機体に機動性
を与えるためにゼロ戦の5000馬力のエンジンに対して1万馬力の
エンジンをグラマンに積みました。
こうしてゼロ戦の優位に打ち勝ったのですが、この方法は非常に分析
的ですね。
日本のエンジニアは、そこにモノづくりの美しさを感じないでしょう。
でも、グラマンとゼロ戦が同じ土俵で戦うと結果は明らかでした。
このように、分析的な手法は今もグローバルスタンダードとして世界
を席巻しています。
日本式の協調と和を重んじる会社経営は、MBA的な経営にどんどん置き
換わってきました。
しかし西欧のマネをしても西欧のコピーにしかならず、更に発展する
米国初め西欧諸国に勝てるはずがありません。
日本流の美しさ、モノづくりの美、社会の美をオリジナルな日本の強
味として出てくるような工夫がこれから必要だと思います。
小山氏が言っていたのはここだと思います。
たんぼの美や工場萌えについても美の切り口で彼は語っていましたが、
スキーマーを拡げて自分の持つ新たな強みを発見して尖がって世界で
勝つということが必 要なのでしょうね。
面白い例があります。
アメリカは80年代に日本の車を一時蹴散らしました。
ピックアップトラックの流行です。
トラック用のシャーシに大きなボディを乗せ、重く巨大な車体を動か
すために大きなエンジンを積んだのです。
このピックアップトラックは、モジュール化した部品を組み合わせる
だけで、特に高度な擦り合せの技術は必要ありません。
しかし、ホンダは部品から車体まで擦り合せ作りこんだモノコックボ
ディのオデッセイを発売しました。この車は、モジュール化された部
品を単に組み合わせ るだけではできません。
部品開発から下請けと協調して設計していく必要があるのです。
日本の社会の協調性、和が強味として発揮されたのですね。
モノづくりだけではありません。
こんな例があります。
あるグローバル企業の研修で、いろんな国のチームがあるテーマにつ
いて調べて発表するというものがありました。
米国人は、リーダーを決め、チームの各人に担当を振り、情報を集め、
分析してロジカルにものごとを勧めています。
それに比べて日本人チームは、なんだかまとまりがありません。
いつまで経ってもリーダーすら決まらない。
わいわいやっているが、とても進行しているとは思えなかったのです。
しかし、最後のプレゼンのときに優秀賞を取ってしまったのが日本人
チームです。
日本は西欧のマネではなく、日本の方法で勝負しないといけないなぁ
と思うわけです。
米国式がよいと思い込むのではなく、もう一度日本の原点に立ち戻り
考えるのも新しいスキーマーを増やすことに繋がると思います。
もうひとつ、彼は思考の発散(拡散)と収束について触れていました。
アイデアからコンセプトを作る段階は拡散、発散過程です。
そこからいらないものを削ぎ落として戦略を作り、戦術に落とし込む
際は、思考は収束しないとできないのです。
スキーマですが、コレが少ないと少ないスキーマになんとか当てはめ
ようとしてしまいますね。
だから、無理や誤差が一杯生じますね。
また、スキーマの拡げ方として「型ゆらぎ」についても彼は話してい
ました。
この部分は、彼自身のブログを見ていただいた方がよいと思いますの
で、リンクを張っておきます。
小山龍介 ブログ - 小布施ッション 講演録
長くなりましたが、小山氏のセミナーから思うことをまとめてみまし
た。
アイキットソリューションズ
生島 大嗣
50人近くの方に参加を頂き大盛況でした。
(現在、東京開催も企画しています)
彼には2年振りで会ったのですが、セミナーはなかなか進化していま
した。
彼のセミナーはワーク+講演形式でした。
面白かったですよ。
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彼はアイデアハックを初めとするハックシリーズで有名ですね。
ハック=知識ではないとセミナーでも彼は言っていたけれど、どうし
ても単純にハック=知識と捉えてしまう人も多いかも知れません。
少々僕なりの考えをまとめてみます。
知識+知恵+経験+その人の価値観=考え方のテンプレート
テンプレート+思考様式+行動様式=スキーマ
だと思うのです。
そして、ハックは単なる知識ではなく、「スキーマから出てきた新た
な知識」とでも言えば分かりやすいと思います。
だからスキーマを増やすことに意味があるのです。
また、他人のハックを取り入れて増やすことは、自分自身のスキーマ
を増やすきっかけとなるのだと思います。
スキーマを増やさないと、ハックはただの知識で終わります。
下の図を彼は書いていましたが、この四角が今までの自分の考え方と
か知識、知恵の領域ですね。曲線部分が増やしたスキーマの部分です。
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頭が柔軟な人は、異質なものを受け入れてどんどん拡張できるのです
が、普通はここが今までの教育や、会社での仕事の経験などでかなり
限定されたものになっています。
彼は、スキーマが個人でどれほど限定されているかを認識してもらう
ためにワークを取り入れていました。
そのワークの答をグループでお互いに回覧して見ることにより、自分
のスキーマの狭さを認識するようなうまい仕掛けですね。
更に、自分のスキーマがどれだけ今までの教育や経験に蓄積された西
欧的な手法で限定されているかを述べたのです。
ここはパワーポイントで次々と分析的なものとそれに対極にあるもの
を対比させていました。
この方法も面白い!
極論すれば、世の中は複雑系なので、もっと多様性を受け入れようと
いう展開でしょうか。
西欧的な考え方、米国的な考え方は分析的でロジカルですね。
日本式な考え方は、和とか協調をモットーとしています。
対比の中で柱となっていたのがコレ。
「マネージ」←→「イメージ」
余談ですが、僕自身のセミナーでは、スキーマを広げてもらうために
オリジナルな 「経営の法則」についてまず話します。
その広がったスキーマを応用する形で「戦略構築」と「人・組織」に
ついてお話します。
最後に戦略のための「アイデア発想」と「コンセプトメーキング」に
ついてお話しするのですが、この部分がイメージの部分ですね。
根底に流れるものは同じですが、彼の話をより経営戦略作りに特化
したのが僕のセミナーのような印象を受けました。
以下はセミナー後の懇親会である方にお話しした内容なのですが、モ
ノづくりにおいてもそれは出ています。
日本が作ったゼロ戦を米軍は捕獲し、徹底的に分析しました。
そこで、装甲版の薄さ、急降下できない機体強度を発見しました。
米国は装甲を厚くし乗員の命を守る(乗員養成には莫大な時間とコス
トがかかります)ことにして、機動性に優れるゼロ戦から逃れるため
に急降下できるように機体強度を高めました。重くなる機体に機動性
を与えるためにゼロ戦の5000馬力のエンジンに対して1万馬力の
エンジンをグラマンに積みました。
こうしてゼロ戦の優位に打ち勝ったのですが、この方法は非常に分析
的ですね。
日本のエンジニアは、そこにモノづくりの美しさを感じないでしょう。
でも、グラマンとゼロ戦が同じ土俵で戦うと結果は明らかでした。
このように、分析的な手法は今もグローバルスタンダードとして世界
を席巻しています。
日本式の協調と和を重んじる会社経営は、MBA的な経営にどんどん置き
換わってきました。
しかし西欧のマネをしても西欧のコピーにしかならず、更に発展する
米国初め西欧諸国に勝てるはずがありません。
日本流の美しさ、モノづくりの美、社会の美をオリジナルな日本の強
味として出てくるような工夫がこれから必要だと思います。
小山氏が言っていたのはここだと思います。
たんぼの美や工場萌えについても美の切り口で彼は語っていましたが、
スキーマーを拡げて自分の持つ新たな強みを発見して尖がって世界で
勝つということが必 要なのでしょうね。
面白い例があります。
アメリカは80年代に日本の車を一時蹴散らしました。
ピックアップトラックの流行です。
トラック用のシャーシに大きなボディを乗せ、重く巨大な車体を動か
すために大きなエンジンを積んだのです。
このピックアップトラックは、モジュール化した部品を組み合わせる
だけで、特に高度な擦り合せの技術は必要ありません。
しかし、ホンダは部品から車体まで擦り合せ作りこんだモノコックボ
ディのオデッセイを発売しました。この車は、モジュール化された部
品を単に組み合わせ るだけではできません。
部品開発から下請けと協調して設計していく必要があるのです。
日本の社会の協調性、和が強味として発揮されたのですね。
モノづくりだけではありません。
こんな例があります。
あるグローバル企業の研修で、いろんな国のチームがあるテーマにつ
いて調べて発表するというものがありました。
米国人は、リーダーを決め、チームの各人に担当を振り、情報を集め、
分析してロジカルにものごとを勧めています。
それに比べて日本人チームは、なんだかまとまりがありません。
いつまで経ってもリーダーすら決まらない。
わいわいやっているが、とても進行しているとは思えなかったのです。
しかし、最後のプレゼンのときに優秀賞を取ってしまったのが日本人
チームです。
日本は西欧のマネではなく、日本の方法で勝負しないといけないなぁ
と思うわけです。
米国式がよいと思い込むのではなく、もう一度日本の原点に立ち戻り
考えるのも新しいスキーマーを増やすことに繋がると思います。
もうひとつ、彼は思考の発散(拡散)と収束について触れていました。
アイデアからコンセプトを作る段階は拡散、発散過程です。
そこからいらないものを削ぎ落として戦略を作り、戦術に落とし込む
際は、思考は収束しないとできないのです。
スキーマですが、コレが少ないと少ないスキーマになんとか当てはめ
ようとしてしまいますね。
だから、無理や誤差が一杯生じますね。
また、スキーマの拡げ方として「型ゆらぎ」についても彼は話してい
ました。
この部分は、彼自身のブログを見ていただいた方がよいと思いますの
で、リンクを張っておきます。
小山龍介 ブログ - 小布施ッション 講演録
長くなりましたが、小山氏のセミナーから思うことをまとめてみまし
た。
アイキットソリューションズ
生島 大嗣
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cam. wrote:
兄さん、セミナーに参加できませんでしたが、本記事で非常に勉強になりました。
小布施ッション講演録も、ご紹介ありがとうございます。
感謝。
生島大嗣 wrote:
cam.さん
セミナー面白かったですよ。
僕のブログで少しでも理解頂けたら幸いです。
東京でも開催したいと思ってますので、機会がありましたら参加下さい。
コメントありがとうございました。
ユナ wrote:
これもプリントアウトして読みます。^^;
ライフハックもまた再読しよう。
小山さんのお人柄、ファンになりました!
ありがとうございました!
生島大嗣 wrote:
ユナさん
小山君って好青年でしょ!
プリントアウトのもうひとつは「小山龍介 ブログ - 小布施ッション 講演録 」ですね。
よい刺激になったようでよかったです。
スキーマ拡げましょう!
コメントありがとうございました。