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情報家電・IT産業の潮流とゆくえ 第1回 切り捨てられる少数派(大商ニュース)

posted at 01:04:13 on 2008-07-21 kaz | Category: オンモード

大阪商工会議所の機関紙 大商ニュースで「情報家電・IT産業の潮流とゆくえ」というコラムの新連載が始まりました。

7月10日号に第1回 「切り捨てられる少数派」が掲載されましたので再掲します。

情報家電・IT産業の潮流とゆくえ 第1回 切り捨てられる少数派
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毎週水曜に立ち寄り先の近くのコンビニでおにぎりを買う人がいる。本当は「こだわり明太子おにぎり」が欲しいのだがなかったので仕方なく「たらこおにぎり」を買った。これが数回続くと、この店では水曜に「たらこおにぎり」が売れるという購買データがフィードバックされ、この人は水曜に「こだわり明太子おにぎり」は買えず、「たらこおにぎり」を買わないといけないことになる。

これは極端な例だが、大量生産、販売のビジネスモデルでは少数派のこだわり客が切り捨てられてしまうということが起こっている。家電業界ではもっと顕著だ。市場はグローバルになり、世界の消費者の大勢を味方につけないと食べていけない現実がある。

家電製品がアナログ技術で作られていた頃は、その設計製造はノウハウの塊であり一部先進国にしか生産能力がなかった。日本では多くのメーカーが共存してきた。しかし昨今機器がディジタル化することにより、部品さえ買ってくれば家電製品は誰でも組み立てられるようになり、日本の優位性がなくなってきた。

デルやHPといったコンピュータ企業が一時テレビに参入したのはこういう背景からだ。今やディスプレイモジュールを供給する企業からそれを購入すれば誰でもテレビメーカーになれる。その結果競争が激化し、国内ではシャープと松下という2強を中心とする2グループに再編が進んだ。

日本企業の製品は品質が高く機能も充実していることが特徴で、それが競争力の源だと考えてきた。ところがその差異が見えにくくなっている。ある液晶メーカーの事業部長にお会いした際に、「御社と韓国製品を見比べたが、差がよくわからなかった」と申し上げた。これに対して彼は「30分見てください。目の疲れ方が違います」と答えたのだ。

これは購買理由としてはかなり弱い。全世界の大半の消費者は見た目の画質や機能が同じなら安い製品を選ぶ。現実に新興企業であるVISIO社のテレビが米国では売れている。

面白いのは、ブラウン管が成功したためにかえって液晶で出遅れたソニーが、サムスンから液晶モジュールの供給を受けてあっという間にトップグループ入りを果たしたことだ。これはソニーというブランド価値が世界的に高く、そのブランドが事業価値を高めた現象だが、非常に重要なことが隠されている。それは製品や技術の価値だけではなく、これからは事業自体の価値を高めないといけないということだ。


<図表の説明>

日本企業は、これまで技術や製品の機能を高めることで利益を得てきた。しかし、それが通用しなくなってきている。同じ技術や製品の価値でも、事業価値を高める、即ちより多い利益を生み出すビジネスという視点に踏み込んでビジネスモデルを創造することが求められるようになってきているのだ。
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アイキットソリューションズ
生島大嗣



daishonews08-1

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